ものづくりのまち、広島県府中市の5社が月替わりで工場見学やワークショップを開催する「瀬戸内ファクトリービュー RELAY!」2020年11月8日から、伝統工芸株式会社より始まります。
昨年度、広島県府中市と福山市の約20社が集まって延べ2000人弱を集めたオープンファクトリーイベント「瀬戸内ファクトリービュー」。コロナ禍で全体開催が難しい中、地域の伝統産業である木工と味噌の5社が手を挙げました。各社、工場を開放しながら作り手の想いや新しい体験を届けるイベント「瀬戸内ファクトリービュー RELAY!」。
開催に合わせて、NPO法人府中ノアンテナの小谷がみなさんに想いを聞いてきました。
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伝統工芸さんのコメント
Q1:昨年参加してみて、いかがでしたか?
第三回の木になる生活展を瀬戸内ファクトリービューと併せて実施しました。企業向けに工場見学を実施し、また東京からイベント参加者もありました。
Q2:今年やってみたいことを教えてください。
昨年のイベントが終わってからすぐに、今年の準備してきました。コロナに関する対策はもちろん、社長である僕から手を放して社員さんが作っていく形を目指しています。 そして、ファクトリーツアーを3回開催しようと思っています。
Q3:来年度以降のビジョンはありますか?
すでに当社の敷地内では最大規模で運営しているので、今後は場所を少し離れた大きなキャンプ場(羽高湖)に移し、2日間の大きいイベントにしたいです。 それから、府中市にもっと遠くから来てもらえるよう、一社一社が力を合わせてイベントを開催し、雇用にまでつなげたい。 そのために、より愛のあるファクトリーツアーやガレージセールを行っていきたい。
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12月19日(土)開催
感覚を澄ますオンライン体験を、
工房から
松葉製作所さんのコメント
Q1:昨年参加してみて、いかがでしたか?
工場見学とワークショップをやって、たくさん反響がありました。一人で対応するのが大変な程に見学いただいて、お客さんにお客さんを案内いただいたりして(笑) とても充実したイベントになりました。
Q2:今年やってみたいことを教えてください。
今年はいろいろなオンラインイベントに参加し、オンラインで工場見学をしてもらっているので、リアルの工場見学とオンラインと絡めたイベントを試行錯誤しながらやっていきたいと思っています。当社のものづくりをより身近に感じてもらいたいです。
Q3:来年度以降のビジョンはありますか?
自社で実施している工場見学の配信環境を、地域の他社にも伝えていけたらいいなと思っています。オンライン配信ができれば、だれとでもいつでも繋がれます。ものづくりはもちろん、そうした情報発信や機材の構築などについても伝えいきたいです。
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1月30日(土)開催
家具屋でまさかの
ビューティサロン!
土井木工さんのコメント
Q1:昨年参加してみて、いかがでしたか?
例年、毎月1組は工場見学を実施していましたが、木工教室やワークショップは数年間できていませんでした。昨年のイベントをきっかけにワークショップやイベントができてうれしかったです。 昔やっていた記憶がよみがえって、昨年はワクワクしました。
Q2:今年やってみたいことを教えてください。
まだ出会っていない人と結びつくための発信力を強めたいです。先日VR映像を撮っていただく機会もあったので、これを機に商品ができる過程をオンラインで紹介したい。 府中・福山といった近郊にも、家具だけでなく熊野筆など各社とのコラボも増えている。今年は府中市のメイクアップアーティストとコラボして、男女問わず美しくなるきっかけを作りたいと考えています。子供のころの社会見学みたいに、思い出に残るイベントを作ります。
Q3:来年度以降のビジョンはありますか?
婚礼ダンスが「節目」に利用されていたように、新しい家具の文化が作り上げられたらと考えています。例えばテーブルを利用するためのストーリーを作れるように。 ストーリーを作り上げられるようになりたいです。
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若葉家具さんのコメント
Q1:昨年参加してみて、いかがでしたか?
昨年は工場見学とお店のイベントと同時開催して、当社はもちろん一緒に開催した企業への紹介や周遊もできました。また工場内の作業員が、見学しに来た人たちによって意識が変わることを体感できました。見学は普段なかなかできていない中で、工夫をしながらもっとやってみたいと感じました。
Q2:今年やってみたいことを教えてください。
オンラインの配信や、工場や現場の体制を見せる環境にできるよう考えたい。地域との連携をさらに高めるため、デニム産地としても有名な当地域の人たちとコラボしたイベントを作りたいと考えています。また、当社の家具をデザインするデザイナーとのトークショーなども開催できたらと考えています。
Q3:来年度以降のビジョンはありますか?
今年はオンライン配信が一気に広がりましたが、オンラインが広がるからこそ、リアルで集まるコミュニティの「場所」を、意識して継続的に整えていきたいです。また、製造の過程を含めて「商品化」していきたい。ツアーメニューを増やしたり各社と連携を取りながら、イベントを広く伝えていきたいです。
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金光味噌さんのコメント
Q1:昨年参加してみて、いかがでしたか?
以前から自社に県外の若い社員が入社して、府中に住んでもらいたいと思っていた。それが一部叶ってきました。昨年は2名、今年も海外から含めて20代前半の社員が増えました。参加して本当に良かった。 SFVに参加して、いろんな人と関わることで友達が増えて、新しいことを考えている。
Q2:今年やってみたいことを教えてください。
「味噌を科学する」というカテゴリーを、いろんな角度から挑戦して製品作りに生かしたいと考えています。そしてワークショップも開催したいです。一度だけでなく何回か会社に来てもらうような、長期的なイベントも作れたらいいなと思います。
Q3:来年度以降のビジョンはありますか?
自社内でIOT化をどんどん進めているので、味噌の会社でITを駆使した展示会等もしていきたいです。またオンライン配信によって、普段見せられない蔵の様子を写すことで、国内はもちろん海外とも繋ぎながらイベントがしたい。あとは、発酵情報をオープンソース化することで、発酵をITでハックできるような人たちと出会いたい。早く引退できるように、若い人たちが育つ会社であってほしいと思います。
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